館山市 大坪のパッシブソーラーハウス
自然素材をふんだんに使った新和風住宅+パッシブソーラーシステム
(建築形態) 新築一戸建て
(意匠志向) 自然素材+和風
(躯体構造) 木造軸組工法平屋建て
(建築面積) 約45.5坪
(延床面積) 約43.75坪(住居部約28.0坪)
(部屋構成) 2LDK+納戸+多目的土間 他
(建主世代) 40~50歳代
(特殊設備) パッシブソーラーシステム
※空気集熱式太陽熱利用システム
施主様の自然素材を使った住宅を建てたいという夢を叶えた住宅です。
構造材に千葉県産の杉材、床材は杉の無垢板、壁材は漆喰塗または杉羽目板を使っています。
仕上材に使った杉材などには、舐めても安全な自然素材塗料を塗って仕上げています。
お話を進めていく上で、自然の力を使って暖房や貯湯、涼風取入などを行うことで省エネルギー化ができるパッシブソーラーシステムの採用が決まり、弊社としては久しぶりのパッシブソーラーシステムを搭載した住宅となりました。
南側の大きな屋根の大半は、太陽熱を空気で回収するための集熱屋根構造になっていて、集熱効率を上げるためにガラスを載せたり、集熱した空気を集めるダクトが付いているため、独特の意匠になっています。
次世代省エネ基準相当の高い断熱性能と合わせることで冷暖房や給湯に使うエネルギーを減らすことでき、エコロジーな生活を送ることをサポートします。
ファサードです。 外壁の下部を黒系の木調サイディング、上部を塗壁調の白系のサイディングで仕上げることで和風の落ち着いた雰囲気に仕上げています。 下屋(げや:下方にある屋根)と上屋(じょや:上方にある屋根)の間の壁には窓を設けて採光をしています。 | |
アプローチ側の面です。パッシブソーラーの集熱面になっている南側の屋根を大きく取ることで、太陽の熱をより多く集熱できるようにしてるので、屋根を段違いにして高さとバランスを調整しています。 シャッターの奥には多目的土間があり出入り用にシャッターを設置。 シャッター前に低めの屋根をかけることで、雨の日のシャッター開放でも多目的土間を濡れにくくしています。 | |
南側です。高さが一般的ものより高めのをサッシを4連配置。風の強い場所なので全て雨戸を装備しています。 冬は多くの採光・採熱を、夏は深い軒の出で日射を遮りつつ窓を開放し、多くの通風をすることで、自然の力を生かした暮らしを助けます。 | |
夜景です。 照明器具は、暖色系のランプに揃えることで柔らかな雰囲気を作り出しています。 夜、外から見た時の柔らかな感じも魅力的です。 | |
多目的土間です。15坪と広い土間ですので作業をしたり、物を収納したりするのに便利です。 玄関も兼用していますので、杉材で作った式台(靴を脱いであがりやすくするための台)と階段で住居部分へ入ります。 奥様ご希望の丸窓が内外観のアクセントになっています。 | |
住居部分入口からのLDKの眺めです。 リビング部分の吹き抜けと、ダイニングキッチン部分の低めの天井が、雰囲気のアクセントをつけています。 キッチン後方の赤いドアは奥様のご希望です。木の色と白い壁がほとんどの空間にアクセントをつけています。 | |
リビングからダイニング方向を見ています。 集熱屋根に沿って斜めに天井を上げて開放感を得られる吹き抜けにしました。天井材は木目の柔らかさと、軽快感と落ち着いた雰囲気が得られるシナ合板貼りです。 吹き抜けに杉材の梁を渡すことで開放感の中に適度な存在感をつけています。 間接照明によって得られる柔らかな光でゆったりとした空間を演出します。 | |
LDKの夕景です。間接照明の空間も心地よいですが、梁に取り付けたスポットライトによるテーブル照明や奥にあるカウンターテーブルにつけたペンダント照明などの小さな照明だけの空間も良い雰囲気です。 リビングテーブルは堀座卓なので足に伸ばしてゆったり過ごせます。 座る部分には畳を敷き和室の柔らかい座り心地を確保しています。 カウンターテーブル前に設置した窓はテーブルのすぐ上から設置した開放的な窓です。中央は大きめのFIX(開かない窓)で眺望を、両サイドは滑り出し窓(ガラスが滑り出し、窓のほとんどが通風に使える)で通風を確保しています。 | |
ダイニングキッチンからリビングを見ています。 北側ですが窓が大きめなので明るく、一日を通して明暗差(明るいと暗いの差。ムラ。)の少ない安定した明るさが得られるので、目が疲れず過ごしやすいのが特徴です。 座った時の雰囲気は心地よくて、造っておきながらうらやましすぎます。(笑) | |
洋室から和室を通してリビングを見ています。 各部屋を仕切る襖を開ければ全長11m~の奥行の広い続き部屋になります。 和室はシンプルなヘり無し畳でキレイに仕上げました。 | |
洋室の1面に横リブ付きの杉板を貼り、アクセントをつけました。LDKの1面も同じような仕上げになっています。 襖の紙は茶系にしてメリハリを。 | |
廊下です。北側の下屋と上屋の間まで吹き抜けにして高い位置にハイサイドライト(高側窓)を設け、中廊下(部屋に囲まれた廊下)なのに明るい廊下になっています。 ハイサイドライトは開閉できるので、煙突効果で効率よく風を抜くことができ暖かい時期の通風を効率的に行います。 | |
トイレです。ピンクの壁紙がビビットですが、「これからお婆ちゃんになっていくから地味になりがちなので、明るくしたいの。」と言う奥様の考えから採用されました。 トイレは汚れ防止床パネルを付けたタイプです。 | |
洗面所です。トイレと同じ考えで淡いグリーンの壁紙を1面に施工。 洗面化粧台はタカラスタンダードのホーロー製。洗濯機スペースには洗濯機パンを備えています。 ご希望があり、造作で棚板をつけています。 | |
浴室はシステムバスルーム。 タカラスタンダードのホーロー製です。今回は壁だけでなく浴槽もホーローです。鋳物ホーローの浴槽は重厚感があり一般的な樹脂系の浴槽とは一線を画します。 | |
クローゼットです。トイレ・洗面脱衣室と同じ考えでオレンジの壁紙を1面に施工。 開閉式の窓を設けることで、通風・採光を確保しています。 片面には洋服を吊るハンガーパイプを設置し、その上に収納するための棚を設置しています。 |
この家を計画するにあたり、土地選びの段階からご相談を頂き、アドバイスをさせていただきました。
土地の購入に直接関与はしていませんが、施主様側の味方になって、この土地の良いところや悪いところ、想定できることや必要な事などをわかる限り伝えさせていただいた上で、施主様自身に購入を決断していだだきました。
埋立地ということで特に地盤を心配し、地盤改良の覚悟をしていただいていましたが、逆に地盤が良く想定していた出費をせずに済みました。
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